UCバークレー留学記

カリフォルニア大学バークレー校(UC Berkeley)での思考の記録。

進捗状況の可視化

いろいろなことをやっていると、自分が前に進んでいるのかどうかわからなくなる。誰に管理されているわけでもないので、自分で目標を立てて管理していかなければいけない。 うまくいっている時はよいけれど、うまくいかなくなっていくと、自分がどこにいくか…

思考と言葉の関係

自分にとって永遠のテーマになっているのが、日本語と英語の使い分け。 言葉には大きく三つ役割があると思っている。 インプット(読む、聞く) アウトプット(書く、話す) 考える インプットとアウトプットは、日本語でも英語でもそれなりにできるようにな…

先送りの構造

やらなければいけないことを先送りをするのは、直面することが不安だから。 ただし、先送りしても、物事は一ミリも前に進まない。 物事を前にすすめるために一番大切なのは、かける時間を増やすこと。 だから、先送りの原因となる不安にどう対処するかが非常…

今取り組んでいることが正しいという実感は大事

裁量の大きい仕事をしていると、自分の時間のマネジメントが非常に重要になってくる。 無数にあるやるべきことの選択肢のなかから、自信を持って今これをやっているのが正しいことだという実感は、集中力に大きく影響する。 GTDやToDoの整理は、締め切りまで…

自分の領域を定義する

自分が勝負していく領域を定義して宣言すること。 広げすぎるわけにもいかない。リソースには限りがある。 自分のこれまでの経験と、トレーニングと、実績と、社会のニーズと、目指すところの重なりを見ながら定義する。 そしてそれを深めていく。 一度定義…

教え

生活レベルをあげるな。一度生活レベルを上げてしまうと、意見や生き方の自由度が下がる。質素に生活しろ。 自分の処遇について主張するな。主張しなくても、見ている人は見ている。 しんどい状況にある人には、見返りを一切求めず手を差し伸べろ。見返りは…

ツイッターを始めて(随時追加)

ツイッターを始めて一年以上たった。 なるほど、ブログと全然違う。手軽。情報が広がるスピードも段違い。 その一方で、自分の思考のログになりにくい。ブログならすぐに検索できたんだけど、どうやって以前のものをたどればよいかわかり難い。 あとは、情報…

教授の話

疫学・生物統計学の教授が、今までずっともやもやしていた迷いを晴らしてくれた気がした。 上級疫学メソッドの授業のイントロで、疫学のメソッドは統計学とどう違うのかという話をしてくれた。 教授が疫学を志した理由は、医学的なメカニズムへの理解に情熱…

新年を迎えて(2017年)

2015年はPh.D出願、合格、退職、渡米の年。 2016年は家族の合流、Qualifying Paper合格、コースワーク大詰め。 昨年も大きな変化があった。 妻と娘がバークレーに引っ越し、新しい環境でみんな本当によく頑張ってくれた。自分の選択に付き合わせてしまい、と…

アメリカで公証人(notary)のお世話になる

日本の米国総領事館に書類を提出しないといけない用事があった。 その書類には自分のサインをしないといけなかったんだけど、そのサインが本人のものであることを証明するため、notaryの前でサインし、さらにそのnotaryのサインも合わせて提出しなければいけ…

殿(しんがり)を誰が務めるべきか

いまの日本の若手がやるべきは、10年後かそこらにやってくるハードランディングに備えて、黙々と修行を続けていくことなのではないか。いまあるあれこれがもう持たないとなった時に、大きな非連続が起きる。その時に力を発揮できるようにするには何が必要か…

UCバークレーの世帯寮、University Villageについて

私はUCバークレーの提供する世帯寮に住んでいます。 正式名称はUniversity Villageです。ただ、バスの路線がUC Village行きとなっていて、みんなそれに乗るので、こちらではUC Villageと呼ぶ人も多いです。 公式ページ University Village 前回の留学時も住…

大きな仕事を小分けする:博士論文執筆セミナー

全学の博士論文執筆セミナーに行ってきた。 参加者は自然科学系と人文・社会科学系のPh.Dの学生で、博士論文をどうやって書いていくかの戦略を90分で説明するというもの。 これが予想外によくて、ラップトップでとったノートが何ページにもなった。 口を酸っ…

電気自動車(EV)の普及状況など ①

新興国や途上国に行けば嫌でも実感することだが、世界中でモータリゼーションが加速している。90年代に自転車の海だった中国は世界最大の自動車市場となり、大気汚染が健康上の最大の問題と一つとなっている。ジャカルタやマニラでは数時間渋滞に巻き込まれ…

UCバークレーの世帯寮(in Albany市)で幼稚園・小学校やサンフランシスコ日本語補習校に入学する時の手続きやサマーキャンプなど

1. University Village: UCバークレーの世帯寮 UCバークレーには、大学院生向けの世帯寮、University Villageがあります。この寮、と言っても700世帯が住むタウンハウス(3階建ての家)が立ち並ぶ、ちょっとした町な訳ですが、バークレー市に隣接するアルバ…

映画 The Big Short (邦題 マネー・ショート)の感想

映画The Big Short(邦題マネー・ショート)を見た。原作は読んでいたけど、それでも十分面白かったし、考えさせられた。 自分はスティーブ・カレル(Steve Carell)のファンなのでより楽しめた(テレビドラマ"The Office"(米国版)は超おすすめです)。 yo…

「政策立案の技法」の増刷と書評、英語オンラインコース(edX)のご紹介

あけましておめでとうございます。 「政策立案の技法」(東洋経済新報社)について3点動きがあったのでご紹介します。 1.「政策立案の技法」が増刷されました バークレー・霞が関の先輩と翻訳・出版した「政策立案の技法」に3刷がかかりました。 書店での…

日本では見慣れなかったけど、こちらでよく聞く/見る英単語(随時更新)

タイトルのとおり、日本では耳慣れなかったけどこちらでよく聞く英単語(あるいは使い方がちょっと違う)って結構あります。英和辞書で書かれている説明よりも、もう少しカジュアルに使われていたりとかして。 随時このエントリ内に追加していきます。 1. co…

炭素の社会的費用(Social Cost of Carbon: SCC):気候変動政策・研究の新たな潮流

sites.nationalacademies.org 炭素価格というと、これまで環境政策に取り込んできた人間にとっては、二酸化炭素の削減コストとの関係(注)を思い浮かべますが、アメリカでは気候変動による社会的な費用(影響)を政策や経済モデルに統合していく取り組みが…

英語文書を書くときにどこまで日本語で準備すべきか?:母国語の持つ二つの機能

英語で研究費のプロポーザルを書いたり、研究発表の原稿を書いたり、以前であれば留学の出願時にエッセイを書いたりするときに、毎回直面してきた選択があります。 それは、英語で文書を作るときに、どの段階までを日本語で書くべきなんだろうか? というも…

太陽光・風力発電は今また一つ大きなターニングポイントを超えた: ブルームバーグの記事より

2015年10月6日付けブルームバーグビジネスに掲載された面白い記事を教えていただいたのでご紹介します。 アメリカでは再生可能エネルギーの大規模導入のために歴史上はじめて石炭や天然ガスの稼働率(capacity factor)が低下し、自由化が進んだ市場では石炭…

UCバークレー日本センター・日本学術振興会共催シンポジウム "Perspectives on 70 Years of the Nuclear Age:From Berkeley, A Birthplace of the Atomic Bomb"

9/30、10/1にBerkeley City Clubで"Perspectives on 70 Years of the Nuclear Age:From Berkeley, A Birthplace of the Atomic Bomb"と題した国際シンポジウムが開催されます。 UCバークレー日本センターのDana先生(所長)も非常に重要な会になるとおっし…

政策立案の8ステップ ステップ1:「勝利条件と結果検証」為末さんのブログより

私が政策立案研修の冒頭で言っている「問題を定義すること」(政策立案の8ステップ ステップ1)を、為末さんがずっとわかりやすく書いていたのでご紹介します。 tamesue.jp (抜粋) 「私が常々思う日本の悪い癖に、勝利条件(今回の場合、成功の基準とい…

"Pain is temporary. GPA is forever."

"Pain is temporary. GPA is forever." 最初にこの言葉を聞いたとき、うまいなあと笑いました(Pain is temporary, pride is foreverのもじり)。でも、よく考えると笑えないというか、アメリカの大学生はかなりのプレッシャーを受けて生活しているんですよ…

フォルクスワーゲン(VW)によるClean Air Act(大気浄化法)違反のニュース(続報は本エントリに随時追記)

"Put Simply, these cars contained software that turns off emissions controls when driving normally and turns them on the undergoing an emissions test." Cynthia Gyles, Enforcement Officer, EPA 「簡単に言うと、こんなソフトウェアを装備した車…

バークレーで街歩きするなら

日本やアメリカの他地域からバークレーに1日だけお客さんが遊びに来るとします。そのときに、大学を見学するのはいいとして、そのあとテレグラフ通りやBARTの駅前しか見ずに帰られる方々が多いように思います。 個人的には、それってすごくもったいないなと…

GSI ②:"Energy and Society"(エネルギーと社会)

phdryugaku.hatenablog.com さて、今学期のGSIとしての具体的な活動をご紹介します。自分がバークレーで受けてきた授業は、非常にシステマティックに、効果的に、運営されていたんだなと感動しているところです。 UCバークレーは、エネルギーや環境の分野の…

政策を考えるときの2つの軸 ②: 政策と政治

<a href="http://phdryugaku.hatenablog.com/entry/2015/09/03/132540" data-mce-href="http://phdryugaku.hatenablog.com/entry/2015/09/03/132540">政策を考えるときの4つの軸 ①: 政策対政治、政府対市場 - バークレー研…

政策を考えるときの2つの軸 ①: 政策と政治、政府と市場

学校が始まって1週間がたちました。 授業に一通りでて(いわゆるショッピングウィーク)、今後2年間のコースワークを固めたカリキュラムメモを指導教官に説明してサインをもらったり、GSI(TA)として週二回の演習を教えたり、1回目の宿題を作ってウェブ…

アメリカのカレッジタウン(大学町)住居費ランキング

バークレーのアパートの値段、本気で高いなと思ってました。 Studio(ワンルーム)で1,500ドル(19万円)とか、シェアしても1,000ドル前後。春先にCraigslistを見て目を疑いました。民間のアパートに比べて安い、バークレー市の隣にあるアルバニー市の大学寮…

おっ?! (Powermat, etc)

いよいよ授業も研究もTAも本格的に始まり、忙しさが加速する前に「おっ!?」と思ったものをいくつかご紹介します。 1. Powermat at Starbucks 近所のスタバに行くと、広い机に見慣れないものが・・・。 充電器? それにしてはコードがないけど・・・。 ちょ…

はじまり

今日からようやく秋学期がはじまりました。 12時ちょうどに最初の授業が終わってビルの外に出ると、5年ぶりに聴くSather Towerのベルの音楽が大きな音で鳴り響き、強烈な夏の太陽の光が降り注ぐ中、昨日までと打って変わってキャンパスには学生があふれかえ…

GSI(Graduate Student Instructor)①

バークレーに到着して早2週間がたちました。短い間ですが、ご紹介などを通じて素晴らしい方々との出会いが日々あり、また少なからぬタスクをクリアして、長くこちらにいるような気さえしています。 さて、そのタスクの一つが2015年秋学期のGSI(Graduate St…

UCバークレー公共政策大学院の2015-2016パンフレット

UCバークレー公共政策大学院の今年度版パンフレットが出来上がりました。毎年分厚くなっていきます。ゴールドマンスクール(GSPP)を受験をされる方は、これを読んでおけば大丈夫です。 https://gspp.berkeley.edu/assets/uploads/page/GSPP_2015-2016_Program…

カリフォルニア到着、自己紹介ページ

見送ってくれた家族とのしばしの別れに機内で涙しつつ、8/10にサンフランシスコに到着しました。到着は夕方で肌寒く、空港は霧に覆われていて、これぞサンフランシスコというお天気でした。 修士時代の親友で、今はローレンスバークレー国立研究所に勤務し、…

Our time is limited.

渡米までにいろいろやるぞーと思っていたのですが、数ヶ月前に予定していたことの数分の一しかできないまま、渡米まで残すところあと数日となってしまいました。健康保険や年金や税金など、これまで十分理解できてなかった実務的なことを新たに学べたのは収…

Slide Share: 「政策立案の技法」研修資料など

UCバークレーにて著者のユージン・バーダック教授から直接学ぶ機会を得、感銘を受けた若手官僚3名(当時)が、そこで学んだことを日本の政策の現場に還元したいと文字通り寝る間を惜しんで翻訳したのが、この「政策立案の技法」です。 <a href="http…

はじめに

すでに50エントリ以上を書いておいて、「はじめに」もおかしいかもしれませんが。 はじめまして。この8月からカリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkeley)に留学することに伴い、ブログをはじめました。文字に落としてはじめて頭の…

Public Speaking: プレゼンの基本

プレゼンは引き算 - バークレー研究日記phdryugaku.hatenablog.com 以前こんなエントリを書きましたが、プレゼンテーションのスキルアップはアメリカで生きていく上で必須です。また、アメリカの大学や大学院では、プレゼンの授業というのが必ずあります。 …

いよいよ

今日、クロネコヤマトの海外引越単身プランで荷物を発送しました。ミニマムコースを選んだので大小合わせて9箱。引越しというには少ないですが、まず単身で生活を始めるには十分です。サンフランシスコ周辺の場合は35-45日が荷物到着の目安とのことで、9月上…

大きな決断をするときに

この1年半の間に、キャリアについて大きな決断をしました。このため、その理由を公式(面接とか)、非公式(飲み会とか)にたびたび聞かれてきました。 その時々に、できるだけ正直にお答えしてきたつもりではあります。しかし限られた時間に長い時間話し込…

異分野をつなぐもの

官庁で分野横断的なプロジェクトを立ち上げたり、大学で文理融合プロジェクトだとか、学際的な学科を作ったりしても、期待した成果を上げられないことが多くあります。分野によって使われる概念、(暗黙の)ルール、常識、インセンティブが異なるので、それ…

もしもゴールにたどり着けたとして

新しいことを始めるときの最大の障害は、自分にはできないかもしれない、チャレンジしても無駄なんじゃないかという不安だと思います。 この不安にとらわれてしまうと、頭の回転が止まり、前向きに考えることが難しくなります。仕事やプライベートで、自分も…

本は繰り返し読んでこそ

本から何かを得たいとき、一度読んだだけで全てが身につくことはまずありません。数回は繰り返し読み込んで、やっと本の中で筆者が伝えたいと思っている情報や概念が身につくものです。 年に数十冊読むのも良いでしょう。僕も大学生から社会人四年目くらいま…

手続きのオンライン化

アメリカに住んだ経験のある人がよく言われるように、アメリカの手続きは日本に比べて遅いし信頼性が低いのは事実です。ただ、アメリカの大学や役所も、今ではそういうリアルな手続きをオンライン化し、手続きの利便性や信頼性を大幅に改善しているし、分野…

家族と過ごす時間

アメリカに行くことが決まって以来、土日はほぼ欠かさず子どもたちを連れて遠出するようにしています。おかげで阪神間の主だったお出かけスポットにはかなりいけました。僕が昨年の夏から今年の冬まで、出願や面接の準備で土日は家をあけていたので、その間…

F-1ビザの申請プロセス

渡米準備を進めてきましたが、一番重要なビザの手続きが終わりました。梅田にある在大阪米国総領事館での面接から営業日で3日後、F-1ビザが郵送で届きました。これで少なくともアメリカに入国することができます。長かった・・・。 渡米準備あれこれ - バー…

辞職願:The die is cast.

本日、理事長に辞職願を提出しました。 昨年の同時期にも大臣に対して提出しているので、辞職願を提出するのは初めてではありません。しかし、前回と違い、今回は日本での雇用を失うことを意味するため、提出するのに予想以上に勇気がいったのが正直なところ…

UCバークレー公共政策学博士課程(Ph.D in Public Policy)の概要

<a href="http://phdryugaku.hatenablog.com/entry/2015/06/05/200000" data-mce-href="http://phdryugaku.hatenablog.com/entry/2015/06/05/200000">UCバークレー 公共政策学修士(MPP)のご紹介 - バークレーノート(Ph.D 留学編)</a>phdryug…

プレゼンは引き算

昨日、終日にわたって研修の講師をやってきました。 今回は昨年に引き続いて二年目だったので、その経験を踏まえてずいぶん内容も変えてみました。その変更点によって、完全とはいえないまでも昨年に比べてずっと理解してもらえたと思います。 何をしたかと…