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UCバークレー留学記

カリフォルニア大学バークレー校(UC Berkeley)での思考の記録。

「政策立案の技法」の増刷と書評、英語オンラインコース(edX)のご紹介

UCバークレー スキル 政策立案の技法/人材育成

あけましておめでとうございます。

 

「政策立案の技法」(東洋経済新報社)について3点動きがあったのでご紹介します。

 

 

1.「政策立案の技法」が増刷されました

 

バークレー・霞が関の先輩と翻訳・出版した「政策立案の技法」に3刷がかかりました。

書店での品薄も解消されるかと思います。

 

www.amazon.co.jp

 

 

教科書が増刷を重ねるのは珍しいこと。

本書の方法論が着実に広がっていることの証しであり、うれしいです。

 

www.slideshare.net

 

 
日本に類のない政策立案の教科書の定番としてご活用いただけると幸いです。
 
 
以下が翻訳の底本の第4版ですが、教科書へのレビューが厳しいアメリカのアマゾンで、このレビュー数と評価の高さ(45レビューで平均4.4点/5点満点)が、本書の質の高さを物語っていると思います。

 

ただ、なんと英語版は早くも5th Edition(第5版)が出ました。こちらも、翻訳に取り掛かるかなあ・・・。

www.amazon.co.jp

 

 

2.「政策立案の技法」を書評いただきました

 

ちょうど同じタイミングで、ベネッセ総研の岡田佐織様には今月号の教育雑誌に書評を取り上げていただきました。少し長いですが、一部引用させていただきます。

「1点目は、(中略)日本の教育政策はこれまで、海外の先進事例の導入や国内の優良事例の普及・運用といった、政策の実施方法の議論に終始しがちだったように思う。

そのため、「真の問題は何か」を詳細に定義したり、複数の政策オプションの効果を比較検討したり、新しい政策の効果が(中略)本当に実現されたのかを検証するといった、政策立案の基本的な技法が、十分に開発されてこなかったのではないだろうか。

本書で示される政策立案の8ステップをたどることで、読者は質の高い政策立案のために何を行うべきなのか(行うべきではないのか)を学ぶことができるだろう。

 

2点目は、本書が、パブリックセクターにおける問題解決のためのフレームワークを提示した稀有な書である、ということだ。

一般的な問題解決の技法について述べられた書籍はあまたあるが、ビジネスの文脈で語られる問題解決のノウハウは、公共政策の現場では腹落ちしない点もあると、地方自治体に勤務していた時の経験からも感じていた。

何をもって成果とするかが自明ではなく、さまざまな利害に配慮し、周囲を説得しながら、針に糸を通すようにして新しい施策を導入していかなければいけない公的部門において、問題解決のフレームワークを示されただけでは、現実に適応できるものとはならない。

本書は、公共政策特有の困難にも目配りがされており、納得感の高いものとなっている。

学校や自治体の自律性を高め、多様な施策の企画・立案・実現を助けるための手引書として、活用してほしい。」

月間学校事務2016年1月号p80-81

 

 

1点目は、教育政策に限らず、環境政策など日本のほとんどの政策分野について言えることだと思います。

2点目は、公共政策の性質(むずかしさ)を、端的にわかりやすく表現されています。

私も非常に近い問題意識をもって本書を翻訳し、講演や講義で伝えていきたいと思ってきました。そのため、これまでにいくつかの雑誌で取り上げていただきましたが、一番うれしい書評です。

 

 

3.「政策立案の技法」の英語オンラインコース(本家)がedXで登場

 
また、私の所属するカリフォルニア大学バークレー校公共政策大学院から、政策立案の技法の英語オンラインコースが提供を開始されました。

edX(世界最大級のオンライン教育プラットホーム)の6週間の無料コースだそうです。太っ腹。講師陣も豪華。

本コースを教えるのは、「政策立案の技法」の著者、バーダック教授、元労働長官で「暴走する資本主義」等で日本でも有名なライシュ教授、公共政策大学院長で元アメリカ政治学会長のブレイディ教授、私の指導教官のカメン教授など、講師陣も豪華です。気合い入ってます。

 

政策立案の8ステップにご興味のある方は、ぜひどうぞ。 

 
 
 
 
 
 
 
 
この紹介動画もいい感じです。ちなみにこのプレゼンをしているGranholm教授は著名なミシガン州前知事です。ライシュ教授(元労働長官)やナクト教授(元国防次官補)ほか、実際に政府で要職を務めた教授が太鼓判を押していることからも、単なる机上の理論ではなく、実際の政策立案に非常に有効ということが伝わると思います。無料ですし、ご興味のある方はぜひ登録してみてください。